片山 弘之 男性(30代)
私がコースから得た成果は、スポーツ競技のチームで人間関係が良くなり、世界大会で優勝したことです。
私は「ダブルダッチ」という、2本のロープを使った長縄跳びをやっています。3人1組でやる、チームワークが必要なスポーツです。
コースを受けた時、社会人3人のチームで、世界大会での金メダルを目指して練習に取り組んでいました。
私はチームメンバーの1人がとても苦手でした。
チームリーダー的な存在の彼は、ロープとロープが当たってミスがあるといつも急に怒り出し、握っていたロープを思い切り床に投げつけます。
私は緊張してミスをし、また怒られるということを繰り返していました。
「ああ、オレが悪いんだ。ダメなやつだ。」と思いながら練習していました。
コースに参加して、セッション中に自己探求していくと、小学校時代のある日のことを思い出しました。
両親と3人で夕食をしている時、悪ふざけで父親をからかってたら、突然父親はブチ切れ、大声で「ふざけるなーーー!」と怒鳴って食卓テーブルをひっくり返しました。
私はあまりにも父親が怖くて、泣き叫んで別の部屋に逃げました。それ以降「オレが悪い、ダメなやつだ」という強い思い込みを持つようになったことを発見しました。
人に怒られるのが怖くて、言いたいことが言えない人生でした。
実際には怒られてもいないのに、ずっとビクビクして生きてきたことが見えた時、バカらしいなと思いました。そんな自分は卒業して、もっと自由に喜びも怒りも悲しみも表現したくなりました。
コースが終わって数日後の練習の時、ミスがあると、チームメンバーはいつものように怒っていました。
ただその日は、彼のことがいつものとは違うように見えました。
彼は誰よりも勝ちたくて、本気で金メダルを取ろうとして、真剣にプレーしている。その想いを、激しく怒ったり、ロープを投げつけたり、思い切り表現していたんだな、と伝わってきました。
その瞬間肩の力が抜けて、気が付いたら私は「よーっし! 集中していこう!」と仲間を励ましていました。
私はビクビクしなくなり、プレーに集中できるようになっていきました。
最後の2週間は、どんどんミスが減っていって、とんとん拍子で練習が進んでいき、そのままアメリカの世界大会本番を迎えることができました。
大会本番は大きなプレッシャーがあり、気合が入った開始早々、まさかの痛恨のミスがありました。「やばい!」と思ったのですが、ミスに囚われるよりもプレーに全集中することに気持ちを切り替えられ、チームメンバー全員が笑顔でプレーしていました。
そして結果は、優勝することができました。
苦手だったチームメイトと、初めて100%本気で向き合って一緒にプレーした結果が、人生初めての世界チャンピオンという結果だったことは、本当に最高の成果です。