川野 佳代 女性(30代)
私がコースから得た成果は、毎日5時間も孤独に残業をする事が当たり前だったのが、残業はほぼなくなり、信頼し合える後輩と楽しく仕事ができるようになって、充実した幸せな毎日が手に入ったことです。
コースを受ける前の私は、業務時間中は後輩と同じように営業をしていましたが、後輩が朝会社に来る前と夜帰った後は、事務の仕事を一人で抱えて黙々とこなしていました。
仕事をそつなくやり、自分のことは後回し。気前よく依頼を受けたり後輩に教えたりと、いわゆる「いい先輩」をやっていました。しかし実際には1日5時間は残業をしていて、家には寝に帰るだけという感じの日々を送っていました。
コースに参加して発見したことは、私がもし誰かにNOと言ったり、解らないと言ったり、何かを頼んだりしたら、そんなこともできないのかと思われて、私は必要とされなくなるという思い込みをずっと持っていたことです。
「お前は必要ない」と言われないために、勉強もスポーツも頑張ってできるようになって来たんだなと、コースの中で気づきました。
そんな私になった理由は、幼少の頃、妹が生まれてから親の愛情が妹に移ってしまったと思い、いい子にして聞き分けの良い子になることで、存在価値を上げようといつも思っていたことが影響していることも知りました。
コースの後、いつもと同じように残業していたら、後輩から「まだ帰らないんですか?」と訊かれました。私はちょうど資料をホッチキス止めしていて、これを一人でやったら2時間は掛かるなと思っていたところでした。
まさに今「存在価値を上げるために独りでやらないといけない」と思っていることに気付きました。
そして初めて後輩に、「資料をまとめるのを手伝って欲しい」と言えたのです。
後輩は気持ちよく手伝ってくれました。
そうすると、2時間は掛かると思っていた作業がたった30分で終わりました。後輩から「こんな仕事をしているんですね!」と言われたり、これまでにしたことのない色々な会話ができました。
時間が余ったので、後輩と食事に行って楽しく過ごしました。
人から必要とされないことが怖くて、何でも引き受けて来た人生でした。
もしかしたらこれまでも、後輩は私を手伝ってくれようとしていたのかもしれないけど、私はそのことに全く気付いていなかったし、断ったこともあるかもしれません。
自分のことばかり考えていた結果、他人の思いやりや愛情に気付かないなんて、悲しいし馬鹿らしいなと思いました。
そして、自分だけで頑張るのではなくて、他人に頼めることは頼んだりしてみんなで力を合わせて取り組むほうが、楽しいし効果的なんだなと解りました。
それ以降、後輩にどんどん仕事を頼めるようになっていくと、私の残業時間は5分の1に減りました。それでも営業成績が落ちることはありませんし、むしろ新しい仕事がどんどんできるようになりました。
後輩はどんどん成長して多くの仕事ができるようになり、後輩も私も仕事で責任のあるポジションを任され、信頼して依頼し合える理想的な関係になりました。
私の中にずっとあった「人から必要とされない怖さ」は、私の言動や人間関係に深く影響しており、親密で信頼し合える関係づくりの大きな壁になっていました。
それを取り払うことができたら、仕事は楽しくなるし、成果は上がるしで、ストレスが全く無くなりました。プライベートな時間もたくさん増えて、充実した幸せな毎日が手に入りました。